武器を持たずに戦場へ行くな

過激なタイトルですが、今日お話したいのは、戦争についてではありません。どうやったらライバルだらけのこのウェディングフォト業界を生き抜けるのか、僕なりの考えを書いていきたいと思います。

 

--- 目次 ---

とりあえず寄り道を

みんな同じ写真を撮る

あなたの武器は?

  • 元フォトジャーナリスト
  • 昔から得意だった美術や空間認識
  • 自分の武器は何か

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とりあえず寄り道を

もし20代前半の若者に「将来はウェディングフォトグラファーになりたいのですが、アドバイスをください」と言われたら、「とりあえず寄り道をしなさい」と言うと思います。

これは、時間を無駄に使えということではなく、「自分の武器を手に入れろ」ということです。ウェディングフォトのだいたいのテクニックは、おそらく一年もあれば誰でも身につきます。大事なのは、そこではありません。

 

みんな同じ写真を撮る

日本には、フルタイムとパートタイムを合わせれば、おそらく何千人という数のウェディングフォトグラファーがいます。全国の結婚式場の数や、そこでの実施組数を考えれば、きっと間違っていない数字だと思います。

でも、ウェディングフォトだけで生計を立てている人は本当に一握りで、しかも自分のブランドを持ってやっていけている人はさらに少ない。

なぜそんなに難しいことなのか。理由は簡単。みんな同じ写真を撮るからです。

日本でよく目にするウェディングフォトは、以下の2つに別れています。

  • 花嫁さんの言うことを聞いてpinterestの写真を複製する系
  • 逆光ナチュラル前ボケグリーン笑顔系

多くのウェディングフォトグラファーが、ここでもう読みたくなくなったかもしれませんが(笑)、けっこう的を得ていると思います。

このどちらかに自分が分類されているとしたら、現状はさておき、今後ウェディングフォトで生計を立てていくのは非常に難しいでしょう。誰でもできることは誰でもやるし、競争できるのが値段だけになってしまう。世の中には、無料でもいいから結婚式を撮りたいという人がいて、とにかく安く受ける人たちにどんどん仕事が流れていきます。

 

あなたの武器は?

japan_wedding_photographer

元フォトジャーナリスト

じゃあどうしたらいいのか。そこで、タイトルにある「武器」の登場です。

クッポグラフィーがなぜ、ある程度ウェディングフォトの世界で認知を得たか。新郎新婦さんからたくさん依頼をいただけるようになったか。それは、僕が元フォトジャーナリストだからです。

昔、ドキュメンタリーを撮影していて、中東・アフリカ・東南アジアに取材に行き、日本の週刊誌や月刊誌などに写真と文章を発表していました。その時の撮影スタイルは完全密着型で、この問題を撮りたい!この人を撮りたい!となったら、1週間でも2週間でもひとつ屋根の下で寝食を共にし、いろんな話をしながらその人たちの日常生活を撮らせてもらいました。

僕の場合、ウェディングフォトでもやることはほとんど同じで、結婚式中に必要以上に存在感を示すことはないし、新郎新婦さんからは「どこにいたかわかりませんでした」としょっちゅう言われます。そこで起きることに集中して、淡々と切り取る。ドキュメンタリー撮影で培ったそのスタイルが、僕の武器です。

この視点があったから、未経験で業界に入った時に「先輩の写真」として見せてもらった写真にショックを受け、「これなら自分の写真の方が新郎新婦さんはきっと喜んでくれる」と確信を得て、自分のブランドをスタートさせました。もし僕がそういったバックグランドなく、言われるがままに先輩の写真をコピーしてウェディングフォトだけを学んでいたら、きっと今の僕はなかったし、クッポグラフィーも誕生していなかったと思います。

 
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昔から得意だった美術や空間認識

これに合わせて僕の場合は、昔から美術の授業が好きで、絵・空間・インテリア・デザインなどに興味があったというのも、もう一つの武器になりました。

日本の美しい景色と共に前撮りをしたいという外国人カップル、今ではインバウンドと呼ばれて業界も集客に忙しいですが、僕は2010年からインバウンドを狙って撮影をしていて、その際に自分の特技である空間を読む力というのが非常に武器になりました。その武器のおかげで、僕は、外国人が求める「日本の美しい景色の中にいる二人」という写真を撮るのが、おそらく他のウェディングフォトグラファーよりも得意だと思います。

自分の武器は何か

別にドキュメンタリーにこだわらず、ファッションフォトやブツ撮り出身でもいいし、あるいは写真にこだわる必要はありません。もしヘアメイクができたらお支度から撮影まで一人で全部できるし、デザインの知識があれば自分の写真をもっとよく見せられて資料やウェブの訴求力が何倍にもなりますよね。とにかく、他の人が持っていない武器を持って戦うことが大切です。そうすることで、市場でオンリーワンの価値を示すことができ、価格競争から逃れ、安定して高単価の売り上げを上げていけるということです。

 

最後に

今回の話は、ウェディングフォトに限らず、どんな業界にも通じることだと思います。ただ、業界によっては若いうちからスキルを積み重ねないと将来やっていけなくなるということもありますよね。

僕が、ウェディングフォトグラファーは若すぎるうちから焦ってウェディングフォトばかり撮らないでいいと言っているのは、ウェディングフォトグラファーが本当に活躍できるのは、新郎新婦と年齢が近くなる20代半ば以降だと思うからです。めっっっっっちゃくちゃ若そうなウェディングフォトグラファーがきたらちょっと心配に思われますよね。共感という意味では、やはりある程度、年齢がいってからの方が有利かなと思います。もちろん人によりますが。

だから、ウェディングフォトグラファーを目指す若い人は、早いうちからテクニックばかりを磨く必要はなく、自分が将来的にずっとオンリーワンの武器として使える何かを身に付けたほうが良いと思います。


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